【ホトリ室長つれづれ】 写真展のテーマ -市橋織江展に思う-

こんにちは。室長のsaorinです。
一昨日、箱根彫刻の森美術館で開催されている「市橋織江展2001-2013」に行ってきました。
展示名の通り、2001~2013年の間に撮られた作品たち約100点が展示されています。
全て手焼きのプリント写真はかなり見ごたえがありました。
写真はパリやロンドン、どこか中南米?で撮られた海外の写真や、箱根彫刻の森美術館などとにかく様々で、
インタビューにもあるように、“写真家として活動を始めてから現在までを集約した展示構成”となっています。
おー、なんかテーマというものは特になく、今回はザ・市橋織江展なのですね。

私は今まで、展示をやるならテーマとか、写真で伝えられるメッセージ性などがすごく重要だと思っていました。
何か哲学的な意味とか、そのタイトルを見た人が思わず足を運んでしまいたくなるような仕掛けとか、ほかの誰かの手垢にまみれていない、自分だけのテーマ。とかコンセプトとか。
つまり、“ベタ”や“ありがち”を毛嫌いしていたと言えます。あまのじゃくですね。
なので、単なる旅の写真展とか、ぶっちゃけありがちなテーマは思い切り避けて通ってきました。
でもそういうのは、これだけ写真が撮りつくされている中で、しかも写真家ではない普通の人がやるのは困難の極みなのかなあと。
ていうかそこまで難しく考えず、純粋に写真を楽しんで、時には発表してもよいのかなと思いました。私も。

この箱庭の市橋さんのインタビューページも、おもしろいです。
写真にメッセージを持たせていないし、写真で何かを伝えたいとかはないんですって。あー、ほんとそれでいいよね。楽しければいいんだよ!
本人がそれでいいなら本当にそれでいいと思います。ごちゃごちゃ考えてる人が圧倒的に多い気がする。(私も含め)

写真をある程度やっていると、なぜこの写真を撮ったのかという意味付けとか、テーマを追い続けなければとか、周りの写真やってる人に影響されて、自分もそうならなければいけないでは、と強迫観念が生まれるのが今の写真業界のような気がします。こうでなければ、という示唆が強いというか。
(こんなことを書くと、怒られるかもしれませんが。)

でも、人にどう見られるかも重要だけど、自分のために撮って、自分のために展示する、そういうのもありなのかなと思いました。

なので、あえてベタな個展を、7月、夏にやろうと思います。
これまた超シンプルなタイトルですが、「パリ祭」。(今決めた)
saorinが過去に訪れたパリの写真を展示します。
あと、紙モノ販売とか、パリのカフェみたいなイベントも同時開催出来たらいいな。

なんでパリかというと、7月14日はホトリ2周年記念の日で、しかも偶然にもこの日はパリの革命記念日であり、日本でもパリ祭という名前でちょっと名の知れた日にちなのでした。

だいぶ先の話ですが、ちょこっと予告でした。

その前に、来月2月末と、4月初めにグループ展があります。
明日、2月末の告知をしますね。

また、落ち着いたら行きたいなー。パリ。

そうそう、彫刻の森美術館のあと、大涌谷にも行ったのですが、けっこう雪が積もってました。
この日は暖かいと天気予報で言っていたけど、極寒!!山をなめてはいけませんね・・・。