こどもが写真を撮るということ。

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今日はホトリのオープン日でしたが、午前中を利用して芝浦で開催中の「コドグラフ展」を観てきました。

カメラマンは、全員小学生のこども。
けれども、展示されている写真はすべて、言われなければそうとわからないほどハイレベルです。
こどもの目線うんぬんとか、大人には持っていない感性とか、
あーだこーだ、それっぽいうんちくを並べてみたいと一瞬思いましたが、やめました。

ただとにかく、すごいなー!上手だなー!(むしろ私より) すばらしいなー!と思ったのは確か。

そして、どうしてこの被写体を撮ったの?とか、どうしてこの構図で切り取ったの?とか、
なぜこれをいいと思ったの?などなど、私自身がこどものように、コドグラファーの彼らに
色んな問いかけをしてみたいと、素直に思いました。
(残念ながらコドグラファーたちには時間が早すぎて会えなかったのですが)

こう撮ればこう評価されるんじゃないかとか人の目を気にしたり、上手く撮ることばかりに気を取られたり、
小手先のテクニックに走りがちになったり。
写真を撮るのに、あれこれ複雑な感情を持ち出してしまうのは、大人の悪い癖なのですね。

コドグラファーたちの写真は、「きれいだと思ったから」「おもしろいから」「かっこいいから」
撮る理由は、実にシンプルです。
こういう、純粋に“撮る”ことそのものを楽しむ気持ちって、すっかり忘れてしまっていた気がします。

こんなにわくわくしたのは、久々だなあ。

全面ガラス張りで、吹き抜けの天井がとても開放感のある会場でした。

一眼レフを構える女の子。大人顔負け。

並んでいる椅子のデザインが一つ一つかわいい!

そう、わくわくの理由はもう一つありまして。
実は、10月に個展をさせていただく奈良のナナツモリさんも、同じ志をお持ちなんです!
ナナツモリ主宰の田村さんは、先日韓国へ渡り、こどもの写真教育の現場を視察しています。
韓国では、小学校によっては写真の授業があるそうで・・・日本と違って、早くから写真に触れる機会があるんですね。

しかも、ちょうど「コドグラフ展」と入れ違いのように、8月末から、ナナツモリ子供写真教室「みらい」の生徒さんの写真が展示される、韓国の写真イベント「Ulsan International photo festival」でがスタートし、そして9月にはナナツモリさんで「new generation」展がスタートするこのタイミング。
本当に縁としか思えない!(勝手に)

写真でこどもが学んで、成長していく。写真を通して、こどもを教育するということ。
いうなれば「写育」こそが、写真業界の新たなムーブメントになるかもしれません。

そして、自分がホトリを通じてやりたいこと、応援したいことはこういうことだ!と思いました。

先日ホトリを見に来てくれたとある友人に、「saorinさんの夢は何ですか?」と聞かれて、
うまく答えられなかったのだけれど、今、ひとつ言えることができました。

「私の人生を大きく変えることになった写真の世界に、写真企画室ホトリを通して、
社会貢献という形で、恩返しをしていきたい。」

コドグラフさんやナナツモリさんのように、写真を通して何か新しいよい活動をしようとしている人、団体を
全力で応援していきたいと思っています。

もちろん、これから写真を始めてみたいな、と思う人の背中を押してあげたいし、
私が得意な分野の写真のものづくりも、教室を通じて広めていきたいし、
展示やイベントをやりたい人に空間を提供していきます。

そう、私も、写真業界がより良くなるように、そしてもっと盛り上げていきたくて、
自分ができることをやるために写真企画室ホトリをオープンしたんでした。

ギャラリーだけでなく、かといってただのワークショップスペースでもない。
写真にかかわるちょっとかわいい雑貨も置いてあって、ここに来れば色んな写真用紙や
ものづくりの材料もそろって、そして写真イベントの色んな情報が集まって・・・

まだまだ理想にはほど遠いのですが、写真企画室ホトリに来てくれる皆さんに、
育ててもらえるような場所づくりをしたいなと思います。 (それには、私自身も成長しなければですが。ハハ)

8月のオープン日は、本日で終了です。
そして9月からは写真の残しかた教室開講、さらに個展「犬のいる風景」がスタートします。
教室はまだまだ生徒さん募集中です。お気軽にお問い合わせくださいね。

 

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