第七回アワガミ公募展「自然の恵み」6/13(日)~20(日)レポート

こんにちは。ホトリ室長saorinです。
先週全会期を終了しました、第七回アワガミ公募展「自然の恵み」のレポートをお届けします。
ホトリ室長としての総評は最後に書かせていただくとして、まずは展示の様子をお伝えしますね。

今年は、例年にも増して感想ノートやポートフォリオブックの設置が充実していた気がします!

2018年と2020年、それぞれホトリ賞を受賞したお二人。
副賞の和綴じ写真集を設置してくださいました。

では、レイアウト順にお一人ずつ作品を紹介していきます。

錦彩桜
emi ootaka

ひかりふる
ワタリマコト

AQUA
くるりん

包み込む
Yukari Tera

陽光紫林
Niizeki Akihiro

めざめの刻
Atsuko Sakamoto

太陽がいっぱい
菓子 京子

行雲流水
三好圭子

瑠璃色の地球
ろびこ

出会った日から
oltea

forest and sea
moritani kazusuke

荒崎海岸
金子 美香

妖精の住まう森
高橋 みどり

恵みの浜
細田 葉子

早緑色の雨
tomeco

imagine
近藤 美樹

巡る
hide

かみさまのアート
三嶋 裕子

春は残雪とともに
小林 真佐子

さて、今年のアワガミ賞とホトリ賞の発表です!
私も、アワガミファクトリーの工藤さんも迷いに迷って決定させていただきました。

まずは、アワガミ賞の発表です!
アワガミ賞を受賞したのは、この方!

moritani kazusukeさんの「forest and sea」です!

アワガミファクトリーの工藤さんより、コメントをいただいておりますので掲載いたします。

この度「アワガミ公募展」にご参加頂きました皆さま、誠にありがとうございました。
テーマは統一、素材はアワガミと制約がある中で、作品に合う素材や展示の方法を真剣に考えられて楽しみながらご参加いただける事に、本当に嬉しく思っています。
今回、アワガミファクトリー賞には、moritani kazusukeさんに決定させて頂きました。
余白バランス、とろけるようなモノクロの自然表現、素材を引き立てるシンプルなパネルのお仕立て。
プリント用紙はあくまでも作品表現を高めるための素材ですが、それを強く感じた作品でした。
… とか理由付けをしておりますが、個人的に好みだった、という事でしょうか。
しかし、どなたの作品も、タイトルの趣向もさることながら、観点や紙選び、それぞれの個性を大いに楽しませて頂きました。
何より、多くの行動制限がある時勢の中で、リアルで作品を観ることができる喜びを心から感じました。
来年もふるってのご参加をお待ちしています。

次は、ホトリ賞です!
今年はお一人に絞れず(笑)、二人選ばせていただきました。

お一人目は、この方!

olteaさんの「出会った日から」です!
カメラにお手製の万華鏡レンズをつけて撮影されているそうで、桜の樹がとても印象的に切り取られており、水墨画のような静けさ、わびさび・・・日本的な美しさを作品に感じました。
そして、額代わりの和風の掛け軸にあしらわれた装丁も、和紙の作品ならではで、とても素敵でした。

そして、ホトリ賞お二人目はこの方です!

菓子 京子さんの「太陽がいっぱい」です!
小ぶりな作品でありながら、とても印象に残ったこちらの作品。
干し柿という「自然の恵み」のテーマにふさわしい被写体を、手前の実物と背景の影とを絡めて見事に表現されていました。アワガミ和紙にプリントされているため、写真というよりも静物画のようにも感じられ、小さなサイズに日本の美しさがぎゅっと凝縮されていました。
また、天然木の素材を十分に活かした額が使われており、写真と額装が見事にはまった印象を受けました。

というわけで、moritani kazusukeさんをアワガミ賞に、olteaさんと菓子 京子さんのお二人をホトリ賞に選ばせていただきました!
お三方には、受賞のご連絡を差し上げますのでお待ちくださいませ。

では、会場の様子の続きです。
アワガミの和紙も、一部販売いたしました。

たくさんの方にご来場いただきました。

最終日は、出展者も多く集まっていたこともあり、急遽ギャラリートークをやることに。
毎回思いますが、出展者本人から直接作品についての話を聞ける機会はとても貴重で楽しい時間です。

最後、出展者とわたくし室長saorinとで、ホトリの前で集合写真を。
この時居合わせたお客さまより写真を頂戴しました。ありがとうございます!

皆さま、お疲れさまでした!

今年で七回目となるこの公募展。今年のテーマは「自然の恵み」でした。
言葉の解釈というのは不思議なもので、「自然の恵み」というテーマで考えた被写体、表現は本当に人それぞれ。
自然の実り、作物と考える人もいれば、自然に咲く美しい花々や日本の風景と考える人、自然そのものとも呼べる森や海、その原点ともなる水そのもので表現する人もいました。(かくいう私もその一人なのですが、今回自分の作品を撮るのを忘れていたという・・・代わりに写真をUPしておきます(笑))

屋久の恵み
saorin

もう何年も前に、屋久島を訪れた時に撮った写真。
苔を伝って滴り落ちるその雫が、生命力の象徴に思えました。

公募展のテーマを考えるときはいつも難産です。
あまりにマニアックに偏りすぎて応募が少なければ本末転倒ですし、かといって安易なテーマではおもしろくない。
出展者の皆さまが、自分なりに解釈して臨め、そして素晴らしい作品が見られるようなテーマで開催していきたいなと思っております。

そして、来年2022年の第八回アワガミ公募展。
テーマは、「モノクロ」に決定いたしました。(タイトルは別になる予定です)
また来年、皆さまのすばらしい作品に出合えるのを楽しみにしております。

最後に、出展くださった皆さま、ご来場くださった方々、気にかけてくださった方。
そしていつもお世話になっております、アワガミファクトリーの工藤さん。
ありがとうございました。