保育園ワークショップ「カメラと写真で遊ぼう!」準備・実験編

保育園ワークショップが正式に決まって、まずは準備・実験編です。
もともとお声がかかったのが、2013年の夏に開催した、こちらのイベントがきっかけでした。
(既に9年前・・・もうこの子たちも成人してるかもしれない)

「こどもが撮る写真展」

こどもたちの、こどもたちによる、こどもたちのための写真展を開催しました。

その中で、実験写真家の上原ゼンジさんにお願いして開催してもらったのが、「手作りカメラを作ろうワークショップ」

チップスターの空き箱とルーペが材料の、手作りカメラでした。
この時は対象が小学生以上だったので、実際に参加した子どもたちにカメラを作ってもらいました。

チップスター筒カメラのスクリーンの内側に、アイロンで現像できるコピアート紙をセットし、露光します。

写ったー!!

こちらはわたくしsaorinのマイカメラ。

ホトリのライトがさかさまにスクリーンに映し出されていますね。

この時の筒カメラを参考にして、試作したベータ版がこちら。
家の中のライトなどがさかさまに映っていますね。

ちなみにチップスター筒ではなく、黒い厚紙を利用して箱から作りました。
(過去にいただいたまま、ホトリに大量に保管されていた黒厚紙・・・取っておいてよかった)

ホトリの前で、コピアート紙をセットして実際に写るか実験してみます。

この箱カメラの難点は、外の日差しが強いとスクリーンに何が写っているのかわからないところ。(太陽の下のスマホと一緒ですね)
黒い箱をかぶせてその中からのぞくと、景色が見れました。

車が通るとわかりやすいです。

そして撮れたのがこちら。
うーん、確かに↑で見えていた景色と同じ感じですが、結構白飛びしてしまいました。露光時間が長すぎたようです。

改良することにします。
スクリーンがむき出しだと外で景色が見づらいので、見やすくなるように筒部分も作ります。

シャッター部分も作りました。

箱カメラ、完成です!
右側のベータ版と比べるとだいぶ長くなっていますが、焦点距離は同じルーペなので一緒です。
のぞくための筒を作った分、長くなっているんですね。

さっそく、完成形の箱カメラで撮影実験です。

ホトリの前に止まっている車を試しに撮ってみたところ、写りました!
この日は少し曇り空。最初の実験時に比べて、今度は露光時間が足りなかったようです。

とりあえず無事写ったので、子どもたちのために量産します。
本当はこのカメラを作るところから体験できるとよかったのですが、はさみとカッターを使うためそこは5歳児、無理!

完成です!

これだけ数が並ぶと圧巻ですね!
ポイントは、ちゃんとズームレンズにしているところなんです。

そしてややおまけ的な実験。
メインは↑の箱カメラで写真を撮ってみる体験なのですが、その日のお天気のコンディションで待ち時間がだいぶ変わるのと、待つのって子どもたちは少し飽きてしまうかも・・・と、もう一つの体験を用意しました。

いわゆる日光写真、サイアノタイプです。

ホトリでも、過去サイアノタイプのワークショップを開催したことがあるのですが、(レポートはこちら>>>) 薬品を扱うので子どもたちにやってもらうには不向き。

で探していたら、なんとアマゾンでもうそのまま使えるサイアノタイプのペーパーキットを発見。

薬品混ぜて塗らなくてよいので超らくちんです。

ちょうどおあつらえ向きの平たいカメラ型クリップがあったので、こちらを使ってみました。
サイアノタイプペーパーの青い方を上にして、その上にクリップを置き、キットになっているアクリルカバーをのせます。
(本当は紫外線透過量的にガラスの方がおすすめです)

UVライトで露光します。
太陽光でももちろんよいのですが、いかんせん紫外線量が安定しないんですよね。
このUVライトなら屋内でも露光時間は確実に同じなので、こちらを利用しました。(大体7~8分くらい)

クリップを外します。もともと青かった部分が白く感光し、クリップが置かれていたところは光が当たらなかったので青いままですね。

水で洗浄します。
この時点ではやや薄いなあ~という感じなのですが、

怪我した時に塗る、オキシドールを吹きかけるとあら不思議。
サンプルのような濃い藍色になりました。

オキシドールは体についても安全なので、おすすめです!(100均一にも売ってますね)

さて、準備・実験完了!
いよいよ保育園ワークショップ本番です。