コドグラフ×写真企画室ホトリ×ナナツモリ「こども が 撮る写真展」レポート

ホトリ初の企画展、コドグラフ×写真企画室ホトリ×ナナツモリ「こども が 撮る写真展」が
25日(日)で無事終了しました!

いきなり個人的な感想を書きますが、写真を撮っている大人にこそ、ぜひ見てもらいたい展示でした。
被写体を見つけた→それを撮りたい→撮る
その一連の流れが、実にシンプルで明確だからです。

写真をかじっている大人みたいに、この写真はこう見られるとか、評価がどうとか、そういう自意識は一切ありません。
撮りたいという欲求に、実にストレートに向き合っている写真たちでした。
月並みな言い方ですが私自身、写真を撮ることに対して、初心に帰らされたような気がします。
ホトリでこの企画展が実現して、本当によかったです。

というわけでさっそく、おなじみのレポートをお届けします。

今回は、コドグラフさん・ナナツモリさんが両方とも遠方だったため、前日の金曜が搬入日に。
ナナツモリさんのこども写真教室「みらい」の生徒さんたちと、そのお母さまたち(お二人とも、
大人向けの写真教室「とびら」の生徒さんなんです!)が手伝いに来てくれましたー。
親子で写真やってるっていいな。

そして、大人たちが設営にかかりきりの中、マイペースにゲームを楽しむ男子が一人・・・。

コドグラフ中村さんも到着!
卓球台上で、準備中。

コドグラフさんの展示の様子。
直前に思いついた、と言っていたこの光の三原色Tシャツが、アクセントになっていていい感じですね。
赤はひなた君、緑がきー君、青があやちゃんと色が決まっているんだそうです。

あかるさ三兄弟(=ISO、F値(絞り)、TIME(シャッタースピード))のテストまで!
こんなに複雑な応用問題は、オート撮影に頼っている大人には難しいかも(笑)

カエルに赤ちゃんヘビを乗せていたり、ミミズを素手でつかんでいたり。
自然の中で遊びながら写真を楽しんでいるんだなーというのが伝わってきました。

ここには、コドグラフ先生中村さんの、コドグラファーが撮影している様子の写真が。

テーブルの下にも実は隠れ展示写真が!
気づきましたか?

そして後半24日(土)には、コドグラファーひなた君が来てくれました!

おーおー、ほんとにバズーカを構えて撮ってます。
というかほんとに構え慣れてます。

この日、私は完全にモデルに。
ふと気づくと、卓球台に乗って撮影しているひなた君。すごいな!

どアップの写真が撮れていると思われます・・・

ひなた君と、私saorinとで、ツーショットを撮ってもらいました!これはうれしかったなー。

さて、お次はナナツモリさん。
卓球台がある奥のスペース四方に、ナナツモリさん主宰のこども写真教室「みらい」の生徒さんたちが
撮った写真が展示されています。

一番圧巻だったのは、3年生の大西龍平君の写真たち。
8月いっぱいまで、ナナツモリさんのギャラリー霧とマッチ(私も去年個展を開催させてもらいました)で、
何と個展「死骸とうんこと色と水」を開催中です。
9歳で個展って!!

でも、それくらい力がある写真たちでした。
見た人はわかると思うのですが、写真をやっている人間だったら嫉妬するレベルです。(いやほんとに)

が、本人はいたってマイペースです・・・

下は小学校低学年、上は中学生と、色んな年齢のこどもたちが写真を楽しんでいることもあって
みんな、本当に個性豊か。
それぞれの作品に、名前と使っているカメラ、あと写真についての一言が、それぞれ手書き(!)で
プレートになっているのですが、これがまたおもしろい!
小学生のうちは、そこまで他人の目を意識していなくて、書いていることも本能そのままという感じなのですが、
中学生になってくると、内容も大人顔負けの文章だったりして、これまたおもしろいです。

みらいの生徒さんが来てくれました!
自分の写真と一緒に、記念撮影。

そして、今回の公募展。
応募点数5点と少々少なめでしたが、力作ぞろいでした!
すてきな作品ばかりなので、A4サイズにプリント・出力してスクリーンに展示。
ちょっと小さくて見づらいですが、氏名・タイトルの部分は名札風にしています。

それから、今回好評だったカメラ・オブスキュラ部屋。(私信:小池マンありがとう!)
この中に入ってもらい、黒いカーテンを光が入らないように閉めて、反対側の白い壁を見ると・・・
外の景色が、上下反転して映し出されているんです。(日中限定ですが)
これには大人も子どもも、わーと歓声が。
外を、自転車とか車が通るとすごくよくわかります。

もともと、友人がグループ展を開催した時にこれを作っていて、おもしろいなーと感心し、
今回の企画展が決まった時、自由研究っぽいからぜひやりたいなと思っていました。
ちゃんと成功してよかった!

今回も、カッティングマシンが大活躍!

そして、ワークショップのレポートを。
初日はコドグラフさんによる、「カメラってこういうものだったのか実験」ワークショップ。
親子計10組が参加!こんなに子どもたちが大集合したのはホトリ初です(笑)
コドグラフ中村さんの説明を聞きながら、みんなデジタル一眼レフに夢中。

貸出し用デジタル一眼レフ計10台。圧巻!

一通りの座学が終わってから、まずはホトリ内を自由に撮影。
小さな子も、みんなきちんと一眼レフを構えてあちこちパシャパシャ撮っていました。

構えがなかなかサマになってますね。うまく撮れたかな?

今回、ホトリの中2階は使用していないのですが、この真っ暗な階段の奥に見える何かに
男子たちが夢中に。
こういう、性別で食いつきどころが違うのって、個人的におもしろいなーと思います。

この後、みんなでホトリ近くの公園に移動し、ポートレート撮影などを楽しんでいた様子。
暑い中、お疲れさまでした!

そして2日目は、実験写真家上原ゼンジさんによる「手作りカメラを作ろう」ワークショップ
チップスターの空き箱や、ルーペレンズなどを使って作ります。

余談ですが、計16個のチップスターが必要だったので、前日にホトリ近所のスーパーに買いに行きましたが
10個しかなく、近くにいた店員さんに「チップスターの在庫はありますか」と聞いたところ、
「それが全部です」と言われ、なんか恥ずかしかったです。(どんだけチップスター食べるのよ!)
足りない分は、コンビニで補充しました。
どうでもいい情報。

できあがった手作りカメラのセッティングに夢中。
みんな、スクリーンのピント調整をしています。どういう風に映っているかというと・・・

別の日の写真ですが、こんな感じ。
先ほどのカメラ・オブスキュラと同じく、ホトリ内の景色が上下反転して、上のライトが下部分に
映っているのがわかりますか?

つまり、カメラはデジ一でも、フィルムカメラでも、iPhoneだって、原理は一緒なんですね。

コピアート紙に露光させて、アイロン熱で定着させて・・・写ったー!
日光量によって、露光時間が変わってくるので、色々試してみるとよいですね!
公募展にも応募してくれたしゅん君。自分の写真と一緒に、はい、チーズ。

この日、私は上原さんの1日助手となりました!
実験室っぽいということで、上原さんが白衣を用意してくれたので、記念にぱちり。
(実際ワークショップ中は、暑くて着ませんでした・・・)
えー、ピース?!という表情の上原さん。

そして最終日は、ナナツモリさんによる「親子で楽しむ写真遠足」ワークショップ。
私はホトリでお留守番なので見学はできなかったのですが、皆さん楽しんでいただけたようでよかったです!
お天気がちょっと微妙でしたが、涼しくてかえってよかったかも。

みんな、真剣な表情です!
何を撮ってるのかな。

みんな、集合写真のポーズが決まってますね!
お疲れさまでした~。

この日ナナツモリ田村さんが着ていたTシャツが変過ぎて、でもかわいくて、ゲキシャ。

と、こんな感じで楽しく終わった9日間でした。

昨年の夏、コドグラフさん、ナナツモリさんの、“こどもに写真を教える”という新たな取り組みを知り
すごくワクワクしたのを覚えています。
これはぜひ、来年私のギャラリーで企画展示をやりたい!
今回実現して、本当にうれしかったです。
コドグラフさん、ナナツモリさん、ありがとうございました!

また、足を運んでくださった皆さま、ワークショップに参加してくださった皆さま、行けなかったけど
気になる!と思ってくれた方、皆さま本当にありがとうございました。