
こんにちは。ホトリ室長saorinこと織田です。
昨日会期を終了しました、玉理惟皓さん(Tadahiroさん)の写真展 彼方 のレポートをお届けします。

Tadahiroさんによる振り返り
↑はTadahiroさんによる振り返りのnoteです。合わせてどうぞ。
まずは、会場で配布していたステートメントの文章から。

私にとって写真は、単なる記録ではなく、感情や時間の流れを切り取る行為です。
フィルムで撮影することで、撮ったその場で結果を確認できません。しかし、それがかえって目の前の景色に向き合い、その記憶を丁寧にフィルムに刻む機会を与えてくれます。
このプロセスを経ることで、写真はただの画像を超え、感情が宿る一枚一枚へと変わるのです。

時間とともに記憶はあいまいになるものですが、写真を手に取ることで、その情景や感情が鮮やかに蘇る瞬間があります。
それは、まるで遠い「彼方」から記憶が呼び戻されるような感覚です。そんな思いを込め、この個展に「彼方」と名付けました。
この展示が、皆さまの記憶や経験と交わり、忙しい日々の中で少し立ち止まり、景色や時間を振り返るきっかけとなれば幸いです。
写真が紡ぐ「彼方」の世界をどうぞごゆっくりお楽しみください。

For me, photography is not merely about recording moments:; it is about capturing emotions and the flow of time. Shooting on film means I cannot instantly see the results of my work. Yet, this limitation becomes an opportunity to deeply connect with the scene before me and carefully imprint that memory onto film. Through this process, photographs transcend being mere images and transform into works imbued with emotion.

As time passes, our memories often fade. However, holding a photograph can vividly revive those scenes and feelings. It is if the memories are called back from somewhere far beyond. This sense of connection inspired the title “BEYOND” for this exhibition.

I hope this collection resonates with your own memories and experiences, offering a chance to pause and reflect amid the rush of daily life. Please take your time to immerse yourself in the world of “BEYOND” that these photographs create.



プリントされた紙は、全てPCM竹尾のDEEP PVシリーズ。
フィルムで切り取られたあたたかみのあるTadahiroさんの写真が、紙にマッチしていました。






今回の個展開催に合わせてフォトzineも制作。
こちらは追ってオンラインショップでも販売いたします。

会場で購入くださった方にはポストカードをプレゼント。


Tadahiroさんの愛機と、好きな京都と海のシーンをまとめたアルバム。


最後の土日は盛況でした!


お友だちが二眼レフでTadahiroさんを撮影する様子を、これまた写真におさめるTadahiroさんの同僚の皆さま。




用事のためちょっと外に出て戻ってきたら、差し込む光で作られた影が素敵でした。

というわけで、5日間お疲れさまでした!

これは先日のライカ展の時に撮ってもらった室長&Tadahiroさん。

最後のお客さまに撮ってもらいました!

玉理惟皓さんの個展「彼方」全会期を終了いたしました。
「ホトリでぜひ個展をやりたいです」
何度かお話してから、そう言ってくれたTadahiroさん。
そして展示の打ち合わせで見せてもらった彼の写真には、単にフィルムで撮ったからだけではない、Tadahiroさんの眼差しが焼き付けられている気がしました。
どこを撮ったわけでも、これを撮ったわけでもない。撮る側と撮られる側の、心地よい距離感。
これらの写真は、Tadahiroさん自身の記憶そのものでした。
何気ない風景、つい忘れてしまいそうなシーンを、1枚1枚栞をつけるように撮り続けた作品。
ホトリという会場で、「彼方」を開催していただけたこと、とてもうれしく思います。
ご来場くださった皆さま、気にかけてくださった方、そしてTadahiroさん、ありがとうございました!